医療費控除とは?対象・計算・申告のしくみ【2026年版】

税金・控除

医療費控除は、1年間にかかった医療費が一定額を超えたとき、確定申告で税金の一部が戻ってくる制度です。入院・手術や、家族の通院などで医療費がかさんだ年は、申告すると所得税・住民税が軽くなることがあります。会社員でも、年末調整とは別に自分で申告すれば使えます。ここではしくみ・対象・申告のポイントを整理します。2026年6月時点の内容です。

目安は年間
医療費
10万円超
家族の分も
まとめて
合算OK
手続きは
確定
申告
市販薬は
別の
特例も

いくらから対象?

その年(1〜12月)に支払った医療費から、保険金などで補てんされた分を引き、さらに10万円を引いた額が控除の対象です(その年の総所得が200万円未満の人は、10万円ではなく総所得の5%)。控除の上限は200万円です。

計算のイメージ
医療費控除額 = (1年間の医療費 − 保険金等での補てん)− 10万円
この控除額に税率をかけた分が、戻ってくる(軽くなる)税金の目安です。家族の医療費も生計が同じなら合算できます。

対象になるもの・ならないもの

対象になる例:診察・治療費、入院費、処方薬、通院の公共交通費、治療のための歯科、出産費用 など
対象にならない例:美容目的、健康増進のサプリ、予防接種、自家用車のガソリン代、診断書の文書料 など

市販薬の「セルフメディケーション税制」

対象の市販薬(スイッチOTC医薬品)を年間1万2千円を超えて買った場合に使える特例もあります。こちらは医療費控除とはどちらか一方を選択します。市販薬が中心なら、こちらのほうが有利になることもあります。

いつ・どうやって申告する?

医療費控除は、翌年の確定申告(例年2月中旬〜3月中旬)で手続きします。給与所得者は、源泉徴収票と「医療費控除の明細書」を用意し、税務署またはe-Tax(オンライン)で申告します。スマホからでも申告でき、還付金は申告後しばらくして指定口座に振り込まれます。

家族の分はまとめて申告できる

医療費控除は、生計を同じくする家族の分を合算できます。共働きの配偶者や子ども、別居でも仕送りをしている親の医療費なども、条件を満たせば一緒に申告できます。誰の申告にまとめるかは自由ですが、一般には所得(税率)が高い人で申告すると、戻ってくる額が大きくなりやすいです。

対象になる費用・ならない費用

対象になりやすい:治療のための歯科、出産費用、通院の公共交通費、治療目的の医薬品、医師の指示によるもの など
対象にならない:予防接種、健康診断・人間ドック(異常がなければ)、美容目的、健康増進のサプリ など

よくある質問

Q. 領収書は提出する?
提出は不要ですが、医療費の明細書を作って申告し、領収書は5年間自宅で保管します。健康保険の「医療費のお知らせ」を使うと明細書づくりが楽になります。

Q. 共働きはどちらで申告する?
家族の医療費を合算するので、一般には所得(税率)が高いほうで申告すると戻りが大きくなりやすいです。

Q. 過去の分もさかのぼれる?
申告し忘れた年があっても、5年以内なら還付申告ができます。

Q. 通院の交通費は対象?
公共交通機関での通院の交通費は対象です。自家用車のガソリン代・駐車場代は対象外、タクシーは公共交通機関が使えないなどやむを得ない場合に限られます。

Q. 保険金で補てんされたら全部引く?
差し引くのは、その治療に対応する保険金(入院給付金など)だけです。別の治療費からは引かないので、補てんがあっても他の医療費は対象になります。

※本記事は2026年6月時点の制度にもとづきます。要件や対象は改正されることがあります。申告の際は、国税庁・お住まいの税務署の最新情報でご確認ください。
(執筆:さちこ)

参考(公式・一次情報)

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