年末調整とは?しくみと確定申告との違い

税金・控除

年末調整は、給与から天引きされてきた所得税を、年末に1年分まとめて正しく精算する手続きです。会社員・公務員の多くは、これで税金の手続きが完了します。「書類を出してください」と言われて何となく書いている人も多いですが、出し方しだいで戻ってくる税金が変わります。ここではしくみと、確定申告との違いを整理します。2026年6月時点の内容です。

対象は
給与
所得者
行うのは
毎年
年末
多くは
税金が
戻る
一部は
確定申告
が必要

なぜ「調整」するの?

毎月の給与から引かれている所得税は、あくまで概算です。1年が終わってみると、生命保険料控除や扶養の状況などで、本来の税額と差が出ます。年末調整は、この差を計算して払いすぎていれば戻し、足りなければ追加で徴収する手続きです。多くの人は、各種控除の分だけ払いすぎになっていて、お金が戻ってきます。

出す書類と用意するもの

扶養控除等申告書:扶養している家族の状況を申告。
保険料控除申告書:生命保険料・地震保険料・社会保険料など。控除証明書(10月頃に届く)を添付。
基礎控除・配偶者控除等申告書:自分と配偶者の所得などを申告。

iDeCo(個人型確定拠出年金)の掛金も、証明書を添えれば年末調整で控除できます。控除証明書は秋ごろに届くので、なくさず取っておくとスムーズです。

年末調整でできないもの(=確定申告)

次の控除は年末調整では受けられず、自分で確定申告します
医療費控除(1年の医療費が多かった年)
住宅ローン控除の1年目(2年目以降は年末調整でOK)
ふるさと納税(ワンストップ特例を使わない/6自治体以上の場合)
・寄付金控除 など

還付金はいつ・どう戻る?

払いすぎていた税金は、多くの場合12月または1月の給与に上乗せされて戻ってきます。いくら戻った(または追加で引かれた)かは、年末にもらう「源泉徴収票」で確認できます。源泉徴収票は、確定申告や収入の証明にも使う大事な書類なので、保管しておきましょう。

いつ・どんな流れ?

11〜12月ごろに、勤め先から渡される申告書に記入して提出します。会社がそれをもとに1年分の税額を計算し直し、過不足を12月または1月の給与で精算します。基本的に自分でやることは「書類を正しく書いて出す」だけです。

受けられる主な控除

保険関係:生命保険料控除・地震保険料控除・社会保険料控除(自分で払った国民年金など)
年金の積立:iDeCo(個人型確定拠出年金)の掛金(小規模企業共済等掛金控除)
家族関係:配偶者控除・配偶者特別控除・扶養控除 など

還付されやすい・追徴されやすいケース

戻ってきやすい:生命保険料控除や扶養が増えた/iDeCoを始めた/住宅ローン控除(2年目以降)がある
追加で引かれやすい:年の途中で扶養が減った/賞与が想定より多かった など

よくある質問

Q. 年の途中で転職したら?
前の勤め先の源泉徴収票を新しい勤め先に提出すると、まとめて年末調整してもらえます。間に合わない場合は確定申告で精算します。

Q. 書類を出し忘れたら戻らない?
年末調整で受け損ねた控除も、確定申告(5年以内の還付申告)で取り戻せる場合があります。

Q. 副業の収入がある場合は?
給与以外の所得が一定額を超えるなどの場合は、年末調整とは別に確定申告が必要になることがあります。

Q. パート・アルバイトでも年末調整される?
勤め先で扶養控除等申告書を出していれば対象です。掛け持ちの場合は、メインの1社で年末調整し、他は確定申告で精算するのが基本です。

Q. 書類を出し間違えたら?
年末調整をやり直せる時期なら、勤め先で訂正できます。間に合わなければ、自分で確定申告をすれば精算できます。

Q. 副業がある場合は?
給与以外の所得が年20万円を超えるなどの場合は、年末調整とは別に確定申告が必要になることがあります。

※本記事は2026年6月時点の制度にもとづきます。控除の要件や様式は改正されることがあります。手続きの際は、国税庁・勤め先・お住まいの税務署の最新情報でご確認ください。
(執筆:さちこ)

参考(公式・一次情報)

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