親が年金を受け取っていたら、亡くなったあとに年金側の手続きが2つあります。ひとつは受給を止めること、もうひとつは、まだ受け取っていない分(未支給年金)を請求することです。
止めるほうは放置すると返金問題になり、請求するほうは知らないともらい損ねます。この記事では、2つの手続きのやり方と、亡くなった月の分まで受け取れる仕組みをまとめました。
受給停止。マイナンバーがあれば届出は原則不要
年金は、亡くなった月の分まで支払われます。それ以降の分を止める届出(年金受給権者死亡届)の期限は、厚生年金は10日以内、国民年金は14日以内です。
ただし、日本年金機構にマイナンバーが収録されている人は、この死亡届は原則不要です。市区町村の死亡届の情報から自動で止まります。いまはほとんどの人が収録済みなので、「止める手続き」は実質、確認だけで済むことが多くなっています。
放置して振り込みが続くと、あとでまとめて返す羽目に陥ります。特に亡くなったことが機構に伝わらないまま口座に入り続けたお金は、遺族が受け取れないお金です。手を付けずに置いておきます。
未支給年金。亡くなった月の分まで請求できる
年金は後払い(2か月分ずつ偶数月に振り込み)なので、亡くなった時点で必ず「まだ支払われていない分」が残ります。これが未支給年金で、生計を同じくしていた遺族が請求できます。
たとえば10月に亡くなった場合、10月分までの年金を受け取る権利があり、8月・9月・10月分が未支給として残る計算です。
- 請求できる人:生計を同じくしていた①配偶者②子③父母④孫⑤祖父母⑥兄弟姉妹⑦その他3親等内の親族。先の順位の人がいれば、後の人は請求できません
- 窓口:年金事務所または街角の年金相談センター。用紙は「年金受給権者死亡届(報告書)兼 未支給年金・未支払給付金請求書」で、死亡届とセットです
- 持ち物の目安:亡くなった人の年金証書、戸籍など続柄のわかる書類、生計同一についての書類、受け取る人の通帳
- 期限:年金の請求権は5年で時効です
金額が数十万円に達することもあり、請求しないと支払われません。ここが「もらい損ね」のいちばん多い場所です。
あわせて確認。遺族年金
残された配偶者(多くの場合、もう一方の親)は、遺族年金を受け取れる場合があります。未支給年金の相談で年金事務所に行くとき、「遺族年金の対象になるかも見てください」と一言添えてください。1回の訪問で両方確認できます。
対象と金額は、遺族年金は誰がもらえる?対象と金額と手続きの記事で分けて書いています。年金事務所は予約制なので、電話(ねんきんダイヤル)で予約してから行くとスムーズです。
まとめ
止める手続きはマイナンバー収録済みなら原則不要。請求する手続き(未支給年金)は、亡くなった月の分まで、生計を同じくしていた遺族ができます。時効は5年です。
年金事務所には、未支給と遺族年金をセットで相談する。これが1回で終わらせるコツです。
出典(3件)
- 日本年金機構 年金を受けている方が亡くなったとき(死亡届は厚生年金10日・国民年金14日以内、マイナンバー収録済みは原則省略、未支給年金の遺族の範囲と順位/2026年9月確認)
- 日本年金機構 亡くなった方の未支給年金を受け取れるとき(請求書類と添付書類/2026年9月確認)
- 日本年金機構 年金の時効(年金を受ける権利は5年で時効/2026年9月確認)
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