退職後の健康保険、任意継続・国保・扶養はどれ?3択の比較と選び方

医療・健康保険

退職して次の勤め先がすぐ決まっていない場合、健康保険は「任意継続・国民健康保険・家族の扶養」の3つから選びます。どれが負担を抑えられるかは、退職前の収入や家族構成によって変わります。ここでは3つの違いと、選ぶときの考え方を整理します。2026年6月時点の内容です。

選択肢は
大きく
3つ
元の健保を
最長
2年(任意継続)
国保は
自治体で
保険料に差
扶養に入れれば
保険料は
負担なし

3つの選択肢

① 任意継続最長2年
退職前に入っていた健康保険を、辞めたあとも続ける方法。保険料は会社負担分も自分で払うため在職中のおよそ2倍になりますが、上限があります。扶養していた家族は、追加の保険料なしでそのまま入れます。
向きやすい人:在職時の給料が高かった人、扶養する家族がいる人
② 国民健康保険市区町村
お住まいの市区町村が運営する保険。保険料は前年の所得をもとに計算され、自治体によって同じ所得でも金額に差が出ます。扶養という考え方がなく、加入する家族の人数分だけ保険料がかかります。
向きやすい人:退職前の所得がそれほど高くない人、扶養する家族が少ない人
③ 家族の扶養に入る保険料なし
配偶者など家族の健康保険に被扶養者として入る方法。条件を満たせば自分の保険料はかかりません。退職後の収入の見込みが一定額未満(目安は年130万円未満)などの条件があります。
向きやすい人:退職後しばらく収入が少ない見込みの人

違いをまとめると

保険料の決まり方
任意継続:在職時の標準報酬がもと(上限あり)/国保:前年所得で自治体ごと/扶養:負担なし
家族の扱い
任意継続:追加負担なしで継続/国保:人数分かかる/扶養:本人も家族も負担なし
続けられる期間
任意継続:最長2年/国保:制限なし/扶養:条件を満たす間
手続き先
任意継続:元の健保/国保:市区町村/扶養:家族の勤め先

選ぶときの考え方

選ぶときの考え方
「どれが一番得か」は人によって違います。扶養に入れる条件を満たすなら、保険料がかからない扶養がいちばん負担は軽くなります。扶養に入れない場合は、任意継続と国保の保険料を実際に見積もって比べるのが確実です。任意継続の保険料は元の健保で、国保の保険料はお住まいの市区町村で試算してもらえます。一般には、前年の所得がそれほど高くなければ国保、高ければ任意継続が安くなりやすい傾向があります。
期限に注意 任意継続は退職の翌日から原則20日以内、国保は14日以内が手続きの目安です。期限を過ぎると選べなくなることもあるので、退職前に方針を決めておくと安心です。なお任意継続は、2022年の改正でいつでも脱退できるようになり、2年目から国保に切り替えることもできます。

切り替えの期限まとめ

任意継続:退職日の翌日から20日以内
国民健康保険:退職日の翌日から14日以内
家族の扶養:速やかに(家族の勤め先の健康保険で手続き)

よくある質問

Q. 任意継続の保険料は本当に2倍?
在職中は会社が保険料の半分を負担していますが、任意継続ではその分も自分で払うため、目安としておよそ2倍になります。ただし上限が決められているため、高所得だった人ほど割安に感じられることがあります。

Q. あとから変更できる?
任意継続は2年目から国保へ切り替えられます。収入が下がって国保のほうが安くなった場合などに見直せます。

Q. 一度国保にして、あとで扶養に移れる?
移れます。就職や収入の変化などで、国保から家族の扶養へ切り替えることができます。

※本記事は2026年6月時点の制度にもとづく一般的な説明です。保険料や扶養の条件は、加入していた健康保険・お住まいの市区町村・家族の勤め先によって異なります。実際の金額は各窓口で試算・確認してください。
(執筆:さちこ)

参考(公式・一次情報)

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