要介護認定の結果が、思っていたより軽い。デイサービスを増やしたいのに枠が足りない。認定のあとに、よくある壁です。
結果に対して取れる道は2つあります。性格がだいぶ違うので、違いを知ってから選ぶのが大事です。
この記事では、軽く出やすい事情、区分変更申請と審査請求の違い、動く前に調査票を取り寄せる方法をまとめました。
なぜ実感より軽く出るのか
判定は、介護にかかる手間を時間に換算して行われます。だから、身体の介助が少ない人は、家族の実感より軽く出やすい構造があります。
典型は、体は動くが認知症の症状がある親です。目が離せない大変さは、時間に換算されにくい。また、調査の場で本人が張り切って、ふだんできないことを「できる」と答えるのも、軽く出るよくある理由です。
調査で何が起きるかは、認定調査では何を聞かれる?74項目の中身と立ち会いの準備の記事に書いたとおりです。
道は2つ。区分変更申請と審査請求
2つの道の違い
期限:いつでも
中身:調査からやり直して再判定
結果まで:原則30日
使いどき:早く実態に合わせたいとき
期限:結果を知った翌日から3か月以内
中身:認定の手続きが妥当かの審査
結果まで:数か月かかることが多い
使いどき:判定の過程に問題があるとき
区分変更申請
本来は「有効期間の途中で状態が変わったとき」の仕組みです。ただ、結果が実態に合わないときにも、この道から検討されるのが実務です。
手続きは新規の申請とほぼ同じで、認定調査からやり直します。結果は原則30日以内。前回の調査で伝えきれなかったことを、今度は具体的に伝え直せるのが実質的な意味です。
再調査の結果、いまより軽くなる可能性もあります。出す前に、ケアマネジャーか地域包括支援センターに「いまの状態で変更申請が通りそうか」を相談してからにします。
審査請求
都道府県に置かれた介護保険審査会に、認定の取り消しを求める正式な不服申立てです。期限は、結果を知った日の翌日から3か月以内です。
認められると認定は取り消されますが、そこから再判定になるため、時間がかかります。急いでサービスを増やしたい場面とは相性がよくありません。判定手続きそのものへの疑問があるときの道です。
動く前に、調査票を取り寄せる
どちらの道でも、先にやっておきたいことがあります。前回の判定資料の入手です。
市区町村に情報開示を請求すると、認定調査票(74項目の結果と特記事項)と主治医意見書の写しを取り寄せられます。本人か、委任を受けた家族が請求できます。
これを見ると、どの項目が実態と違って記録されたのかが分かります。「夜間の排せつ介助が反映されていない」と分かれば、次の調査で伝えるべきことが明確です。当てずっぽうで再挑戦するより、ここを見てからのほうが確実です。
結果を待つ間の暮らし
区分変更の結果を待つ間も、いまの認定でサービスは使えます。限度額に収まらない分をどうやりくりするかは、ケアマネジャーと組み立てます。
変更が認められた場合、新しい区分は申請日にさかのぼって適用されます。
まとめ
結果に納得できないときは、早さの区分変更申請か、正式さの審査請求です。実務では、まず区分変更申請から検討されることが多いです。
どちらにしても、先に調査票と主治医意見書を取り寄せ、どこが実態とずれたかを見てから動きます。相談先はケアマネジャーと地域包括支援センターです。
この記事は2026年8月時点の制度で書いています。開示請求の手続きは市区町村で異なります。
出典(2件)
- 介護保険法 第29条・第183条(要介護状態区分の変更の認定、介護保険審査会への審査請求/2026年8月確認)
- 行政不服審査法 第18条(審査請求の期間=処分があったことを知った日の翌日から起算して3か月以内/2026年8月確認)
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