介護保険で月にいくら使えるかは、要介護度で決まっています。区分支給限度額という上限です。
限度額の中なら自己負担は1〜3割で済み、超えた分は全額自己負担です。だから、上限と自分の負担割合を知っておくと、介護の月額が見積もれます。
この記事では、区分ごとの限度額、負担割合が決まる仕組み、限度額の枠の外にあるものをまとめました。
仕組み。単位で決まっている
介護保険のサービス料金は、円ではなく「単位」で決まっています。1単位はおおむね10円で、地域とサービスの種類によって10円から11.4円まで幅があります。
在宅で使うサービス(訪問介護、デイサービス、ショートステイ、福祉用具レンタルなど)は、月ごとの合計にこの上限がかかります。
区分ごとの限度額
| 区分 | 限度額(単位) | 金額の目安 | 1割負担の上限目安 |
|---|---|---|---|
| 要支援1 | 5,032単位 | 約5万円 | 約5,032円 |
| 要支援2 | 10,531単位 | 約10.5万円 | 約10,531円 |
| 要介護1 | 16,765単位 | 約16.8万円 | 約16,765円 |
| 要介護2 | 19,705単位 | 約19.7万円 | 約19,705円 |
| 要介護3 | 27,048単位 | 約27万円 | 約27,048円 |
| 要介護4 | 30,938単位 | 約30.9万円 | 約30,938円 |
| 要介護5 | 36,217単位 | 約36.2万円 | 約36,217円 |
読み方はシンプルです。要介護2で1割負担の親なら、月に約19.7万円分のサービスを、約2万円の自己負担で使えるということです。
限度額を超えて使った分は、全額(10割)自己負担です。超えそうかどうかの管理は、ケアマネジャーがプランを組むときに見てくれます。
負担割合。1割か2割か3割か
自己負担の割合は、65歳以上の場合、本人の所得と世帯の年金収入等で決まります。
| 割合 | 目安 |
|---|---|
| 1割 | 下の2割・3割にあてはまらない人。住民税非課税や生活保護の人も1割 |
| 2割 | 本人の合計所得金額160万円以上で、世帯の65歳以上の「年金収入+その他の所得」が単身280万円以上(2人以上の世帯は346万円以上) |
| 3割 | 本人の合計所得金額220万円以上で、同じく単身340万円以上(2人以上の世帯は463万円以上) |
年金だけで暮らしている親の多くは1割です。割合は毎年見直され、7月ごろに「負担割合証」が届きます。
親の負担割合を知りたいときは、この負担割合証を見るのが確実です。介護保険被保険者証と一緒に保管されていることが多いです。
限度額の枠の外にあるもの
すべてのサービスが月の限度額に入るわけではありません。別枠のものがあります。
- ケアプランの作成。全額が保険から出るので、自己負担はありません
- 福祉用具の購入(腰掛便座、入浴用いすなど)。年間10万円までの別枠
- 住宅改修(手すりの取り付け、段差の解消など)。20万円までの別枠
- 施設に入所したときの費用。限度額の仕組みではなく、施設ごとの計算
逆に、デイサービスの食事代や、ショートステイの部屋代・食費は介護保険の外で、全額自己負担です。医療の入院と同じで、保険のかかる部分と実費の部分の2階建てです。
自己負担が重くなったら
1か月の自己負担の合計が一定額を超えると、超えた分が戻る「高額介護サービス費」という仕組みがあります。医療の高額療養費の介護版です。
医療と介護の両方がかさむ年は、年間で合算して払い戻す仕組みもあります。このあたりは、高額介護サービス費と高額医療・高額介護合算。払い戻しの仕組みの記事に分けてまとめています。
まとめ
介護保険は、区分ごとの限度額の中で使えば自己負担1〜3割、超えた分は全額です。要介護2・1割負担なら、月約2万円で約19.7万円分が使えます。
親の負担割合は、毎年届く負担割合証で確かめられます。住宅改修と福祉用具購入は別枠です。
この記事は2026年8月時点の制度で書いています。単価は地域とサービスで異なり、金額はすべて目安です。
出典(2件)
- 厚生省告示第33号 居宅介護サービス費等区分支給限度基準額(要支援1=5,032単位〜要介護5=36,217単位/2026年8月確認)
- 岡山市 介護保険サービス利用時の負担割合について(厚生労働省リーフレット掲載)(2割・3割の判定基準=本人の合計所得金額160万円/220万円と世帯の年金収入等280万円・346万円/340万円・463万円/2026年8月確認)
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