葬儀費用の全国平均は118.5万円。まとまった蓄えのない状態でこの数字を見ると、不安のほうが先に立ちます。それが普通です。
ただ、葬儀費用は出どころと組み方しだいで、工夫の余地が大きい出費です。この記事では、もらえるお金、削れる項目と削らないほうがいい項目、前もってできる備えの3つに分けてまとめました。
先に、もらえるお金を知っておく
- 健康保険の埋葬料:5万円。会社の健康保険(協会けんぽ等)に入っていた人が亡くなったとき、申請すると支給されます
- 国民健康保険・後期高齢者医療の葬祭費。75歳以上の親はほとんどがこちらです。金額は自治体ごとに決まっています
- 生命保険の死亡保険金、勤務先の弔慰金制度もここで確認します
どれも申請しないと支払われません。申請先と期限は、葬祭費・埋葬料はもらい忘れが多い。申請先と金額の記事に書いています。
削れる項目、削らないほうがいい項目
葬儀の形式と費用相場。家族葬・一日葬・直葬の違いの記事で書いたとおり、費用は人数×日数×グレードで動きます。削る場所には向き不向きがあります。
| 削りやすい | 理由 |
|---|---|
| 祭壇・棺・骨壺のグレード | 金額の幅がいちばん大きく、見た目以外の差は小さい |
| 返礼品・料理の単価 | 単価を一段下げても人数分の効果が出る |
| 日数(一日葬・直葬) | 式場使用料と人件費が1日分減る |
| 削るとあとに響きやすい | 理由 |
|---|---|
| 参列してほしい人を費用のために外す | あとからの弔問対応と、関係のしこりが残る |
| 火葬前のお別れの時間 | やり直しがきかない。直葬を選ぶ場合も、ここだけは確保する価値があります |
「安くする」より「かける場所を選ぶ」と考えたほうが、あとで悔いが残りません。
公営斎場を使う
市区町村営の斎場・火葬場は、住民なら使用料が安く設定されています。火葬料が無料〜数千円の自治体もあれば、数万円の地域もあります。
葬儀社に「公営斎場で行いたい」と最初に伝えると、式場も含めて費用を抑えた組み方をしてもらえます。混み合う時期は待ち日数が延びる点だけ、安置料との兼ね合いで確認します。
前もってできる備え
- 事前相談と概算見積もり。費用を抑える効果がいちばん大きいのはこれです。比較する時間そのものが値段を下げます
- 互助会(冠婚葬祭互助会)。毎月数千円を積み立てて葬儀に備える仕組みです。割賦販売法に基づく経済産業省の許可事業で、積立金の半額までは保全が義務づけられています。ただし積立額がそのまま葬儀代の全額になるわけではなく、解約時に手数料がかかる点は契約前に確認します
- 親の意向を聞いておく。形式・呼んでほしい人・かけてほしくない費用。聞けるうちに聞いておくと、迷いが減ります
まとめ
もらえるお金(埋葬料5万円・葬祭費など)を押さえ、削るのはグレードと単価、残すのは人とお別れの時間。公営斎場と事前相談が、金額を下げる二本柱です。
出典(3件)
- 全国健康保険協会(協会けんぽ) ご本人・ご家族が亡くなったとき(埋葬料・埋葬費)(埋葬料・家族埋葬料5万円、埋葬費は5万円の範囲内で実費/2026年9月確認)
- 鎌倉新書「第6回お葬式に関する全国調査」(2024年)(総額平均118.5万円/2026年9月確認)
- 経済産業省 前払式取引(冠婚葬祭互助会)(割賦販売法に基づく経済産業大臣の許可制・前受金の2分の1の保全義務/2026年9月確認)
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