介護施設の費用相場。月額と初期費用、施設ごとの違い

介護施設の費用相場。月額と初期費用、施設ごとの違い 介護施設

介護施設の費用は「月額いくら」の一言では比べられません。パンフレットの月額に何が入っていて、何が別料金なのかが施設ごとに違うからです。

ただ、費用の構造は共通です。構造で見れば、どの施設も同じ物差しで比べられます。

この記事では、費用の内訳、公的施設の基準額と月額の目安、非課税世帯の軽減、民間施設を比べるときの見方をまとめました。

費用は4階建て

施設費用の構造

介護サービス費:要介護度で決まる。自己負担は1〜3割
居住費(家賃・部屋代):部屋のタイプで決まる。全額自己負担
食費:全額自己負担
その他:日用品、理美容、医療費、おむつ(施設種別で扱いが違う)、施設独自の上乗せ・管理費

公的施設(特養・老健)は、このうち居住費と食費に国の「基準費用額」があり、だいたいの月額が読めます。民間は全部が施設の設定次第です。

公的施設の基準額と月額の目安

国が標準として定める1日あたりの額です(2024年8月改定)。

項目1日30日換算
食費1,445円約4.3万円
居住費:多床室(特養)915円約2.7万円
居住費:従来型個室(特養)1,231円約3.7万円
居住費:ユニット型個室2,066円約6.2万円
基準費用額。実際の請求額は施設の設定による

これに、介護サービス費の自己負担(要介護3〜5・1割で月2〜3万円ほど)と日用品を足します。特養の月額は多床室で9〜11万円前後、ユニット型個室で13〜15万円前後が目安です。老健もおおむね同じ水準です。

非課税世帯は居住費・食費が下がる

住民税非課税の世帯には「負担限度額認定」があり、居住費と食費に所得段階ごとの上限がかかります。差額は介護保険から施設に支払われます。

年金が少ない親でも、特養の多床室なら月6〜7万円台まで下がることがあります。申請先は市区町村です。

預貯金の要件があります。所得段階ごとに預貯金の上限(単身で650万円以下など)が決まっていて、超えていると対象外です。通帳の写しを添えて申請します。

民間施設の見方

有料老人ホームとサ高住は、月額と入居金の幅がとても大きく、相場を一言では言えません。比べるときは、月額の数字ではなく中身を揃えます。

パンフレットの月額で確かめること

  • 介護サービス費が入っているか、別か(住宅型・サ高住は別が基本)
  • 食費は3食でいくらか。食べなかった日は引かれるか
  • おむつ代・医療費・理美容は別でいくらか
  • 入居金の償却の仕組み(何年でゼロになるか、90日以内にやめたら戻るか)
  • 要介護度が上がったら月額はどう変わるか

とくに住宅型とサ高住は、介護を外部サービスで入れるため、要介護度が上がるほど介護費用が別枠で増えます。いまの月額でなく、要介護3や4になったときの月額を聞いておくと、あとの誤算が減ります。

在宅サービスの上限の考え方は、介護保険で使える金額には上限がある。区分支給限度額と自己負担の割合の記事に書いたとおりです。住宅型・サ高住では、この上限管理がそのまま生きます。

まとめ

施設費用は、介護サービス費+居住費+食費+その他の4階建てです。公的施設は基準額から月額が読め、特養多床室で9〜11万円前後が目安です。

非課税世帯は負担限度額認定で下がります(預貯金要件あり)。民間は月額の中身を揃えて比べ、介護度が上がったときの額まで聞いておきます。

この記事は2026年9月時点の制度と基準額で書いています。実際の額は施設の重要事項説明書でご確認ください。

出典(2件)

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さちこ

初めての手続きは、誰でも戸惑います。私自身がそのときに慌てないよう調べたことを、手引きの形で残しています。元地方公務員・FP2級。

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