施設が決まりそうになると、今度は手続きの束がやってきます。申込書、健康診断書、面談、契約。初めてだと、どこまで進んでいるのか分からなくなります。
流れはどの施設もおおむね同じです。全体を先に見ておけば、いま何合目かが分かります。
この記事では、申し込みから入居までの流れ、必要な書類、契約前に確かめることをまとめました。
申し込みから入居までの流れ
入居までの流れ
民間施設なら、急ぐ場合で申し込みから2〜4週間ほど、ゆっくり進めれば1〜2か月が目安です。特養は入所判定と待機が入るので、期間は読めません。
必要な書類
- 健康診断書。施設指定の様式が多く、かかりつけ医に依頼して数千円〜1万円台。発行まで1〜2週間見ておきます
- 診療情報提供書。持病や薬の情報。主治医が書きます
- 介護保険被保険者証、負担割合証、負担限度額認定証(あれば)
- 本人と身元引受人の印鑑・本人確認書類
健康診断書の準備がいちばん時間を食います。入居を急ぐ事情があるなら、施設を決める前でも、様式だけ先にもらって受診の予約を入れておくと詰まりません。
契約前に確かめること
契約の場では、重要事項説明書に沿った説明があります。長い書類ですが、見る場所を絞れば読めます。
重要事項説明書で見る場所
- 月額に含まれるもの・含まれないもの
- 前払金(入居一時金)の額と、償却の仕組み・返還のルール
- 前払金の保全措置(施設が倒産しても一定額が守られる仕組み)の有無
- 契約解除の条件(施設側から解除できる場合の記載)
- 苦情・相談の窓口
前払金には法律の守りがあります。入居から3か月(90日)以内に契約が終わった場合は、日割りの利用分などを除いて前払金が返還されます。老人福祉法で定められた仕組みで、「90日ルール」と呼ばれます。
入ってみて合わなかったときの出口が、最初から用意されているということです。合うかどうか不安なまま契約に進む場面では、この仕組みを知っているだけで気持ちが違います。
入居の日
持ち物は施設からリストが渡されます。衣類への名前付け、薬と薬の情報、使い慣れた小物。テレビや家具の持ち込み可否は施設ごとです。
本人にとっては、暮らしが変わる日です。手続きは家族が引き受けて、本人は部屋と人に慣れることに専念できる形にします。最初の数週間は電話や面会を多めにして、様子を見ます。
まとめ
流れは、見学→申し込み→面談・書類→契約→入居。時間を食うのは健康診断書で、様式の先取りで短縮できます。
契約前は重要事項説明書の5か所を確認。前払金は90日ルールと保全措置という守りがあります。
この記事は2026年9月時点の制度で書いています。手続きの細部は施設ごとに違います。
出典(2件)
- 老人福祉法 第29条(有料老人ホームの前払金の保全措置義務、入居後3か月以内の契約終了時の前払金返還=短期解約特例/2026年9月確認)
- 厚生労働省 介護サービス情報公表システム(重要事項説明書に相当する運営情報の公表/2026年9月確認)
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