相続の全体の流れ。期限のある手続きから順に

相続の全体の流れ。期限のある手続きから順に 相続

相続の手続きは長丁場に見えますが、期限があるものは限られています。覚えるのは「3か月・4か月・10か月・3年」の4つだけ。あとは家のペースで進められます。

この記事は相続カテゴリの入口として、全体の流れを期限つきのものから順に並べました。それぞれの詳しいやり方は、ここから各記事に進める作りにしています。

期限の全体像

3か月
相続放棄・限定承認:借金があるかもしれないなら最優先の期限(民法915条)
4か月
準確定申告:亡くなった人のその年の確定申告。自営業・不動産収入があった親などが対象
10か月
相続税の申告・納税:かかる家だけ。基礎控除以下なら申告不要のことが多い
3年
相続登記:不動産の名義変更。2024年から義務化・怠ると10万円以下の過料

このほか、遺留分を請求する場合は1年、葬祭費などの給付は2年、年金は5年の時効があります。逆に言うと、遺産分割の話し合いそのものに法律上の期限はありません。相続税がある家だけ、10か月が実質の締め切りです。

進める順番

  • 1. 遺言書を探す。あるかないかで、この先の道が全部変わります。公正証書遺言は公証役場、法務局保管の遺言は法務局で検索できます
  • 2. 相続人を確定する。戸籍を集めて「誰が相続人か」を固めます
  • 3. 遺産を調べる。プラスの財産も、借金も。ここが3か月の判断材料です
  • 4. 放棄するか、相続するかを決める(3か月)
  • 5. 分け方を決めて、遺産分割協議書にする
  • 6. 名義を変える。預金は銀行ごと、不動産は相続登記(3年)
  • 7. 相続税がかかる家は申告(10か月)

順番を飛ばすと、あとで戻る羽目に陥ります。たとえば遺産の全体を調べる前に分け方を話し合うと、あとから出てきた財産や借金でやり直しです。

多くの家は、思ったより手続きが少ない

相続税がかかるのは亡くなった人の1割ほど(令和5年分で9.9%)。借金がなければ3か月の判断も悩む必要がありません。

つまり多くの家では、やることの本体は「戸籍集め・遺産調べ・話し合い・名義変更」の4つです。焦らず、順番どおりに進めれば足ります。

まとめ

期限は3か月(放棄)・4か月(準確定申告)・10か月(相続税)・3年(登記)。先に遺言書と借金の有無を確かめてから、相続人の確定→遺産調べ→話し合い→名義変更の順に進みます。

各段階のやり方は記事を分けています。相続人は誰か。戸籍で確定するまでの手順、遺産はどうやって調べる?預金・不動産・借金の探し方、相続放棄と限定承認。3か月の期限と判断のしかた、遺産分割協議書の作り方。全員の合意をどう形にするか、相続登記が義務になった。3年以内・過料・手続きのしかた、相続税がかかるのはどんな家?基礎控除と目安、遺言書が見つかったら。種類と検認の手続き、相続手続きは自分でできる?専門家に頼む判断と費用の順にどうぞ。

出典(4件)

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さちこ

初めての手続きは、誰でも戸惑います。私自身がそのときに慌てないよう調べたことを、手引きの形で残しています。元地方公務員・FP2級。

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