相続の手続きは長丁場に見えますが、期限があるものは限られています。覚えるのは「3か月・4か月・10か月・3年」の4つだけ。あとは家のペースで進められます。
この記事は相続カテゴリの入口として、全体の流れを期限つきのものから順に並べました。それぞれの詳しいやり方は、ここから各記事に進める作りにしています。
期限の全体像
このほか、遺留分を請求する場合は1年、葬祭費などの給付は2年、年金は5年の時効があります。逆に言うと、遺産分割の話し合いそのものに法律上の期限はありません。相続税がある家だけ、10か月が実質の締め切りです。
進める順番
- 1. 遺言書を探す。あるかないかで、この先の道が全部変わります。公正証書遺言は公証役場、法務局保管の遺言は法務局で検索できます
- 2. 相続人を確定する。戸籍を集めて「誰が相続人か」を固めます
- 3. 遺産を調べる。プラスの財産も、借金も。ここが3か月の判断材料です
- 4. 放棄するか、相続するかを決める(3か月)
- 5. 分け方を決めて、遺産分割協議書にする
- 6. 名義を変える。預金は銀行ごと、不動産は相続登記(3年)
- 7. 相続税がかかる家は申告(10か月)
順番を飛ばすと、あとで戻る羽目に陥ります。たとえば遺産の全体を調べる前に分け方を話し合うと、あとから出てきた財産や借金でやり直しです。
多くの家は、思ったより手続きが少ない
相続税がかかるのは亡くなった人の1割ほど(令和5年分で9.9%)。借金がなければ3か月の判断も悩む必要がありません。
つまり多くの家では、やることの本体は「戸籍集め・遺産調べ・話し合い・名義変更」の4つです。焦らず、順番どおりに進めれば足ります。
まとめ
期限は3か月(放棄)・4か月(準確定申告)・10か月(相続税)・3年(登記)。先に遺言書と借金の有無を確かめてから、相続人の確定→遺産調べ→話し合い→名義変更の順に進みます。
各段階のやり方は記事を分けています。相続人は誰か。戸籍で確定するまでの手順、遺産はどうやって調べる?預金・不動産・借金の探し方、相続放棄と限定承認。3か月の期限と判断のしかた、遺産分割協議書の作り方。全員の合意をどう形にするか、相続登記が義務になった。3年以内・過料・手続きのしかた、相続税がかかるのはどんな家?基礎控除と目安、遺言書が見つかったら。種類と検認の手続き、相続手続きは自分でできる?専門家に頼む判断と費用の順にどうぞ。
出典(4件)
- e-Gov法令検索 民法(915条 相続の承認・放棄は3か月以内/2026年9月確認)
- 国税庁 タックスアンサー No.2022 納税者が死亡したときの確定申告(準確定申告)(相続の開始を知った日の翌日から4か月以内/2026年9月確認)
- 国税庁 タックスアンサー No.4205 相続税の申告と納税(死亡を知った日の翌日から10か月以内/2026年9月確認)
- 法務省 相続登記の申請義務化に関するQ&A(2024年4月1日から義務化・3年以内・10万円以下の過料/2026年9月確認)
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