障害年金とは?対象・金額・申請のしくみ【障害基礎・障害厚生】

年金・老後

障害年金は、病気やケガで生活や仕事に支障が出たときに受け取れる年金です。「年金」という名前から老後のものと思われがちですが、現役世代でも、一定の障害の状態になれば対象になります。手足の障害だけでなく、がん・心疾患・精神疾患など、内部の病気や見えにくい不調も対象になることがあります。ここでは種類・対象・金額・申請のしくみを整理します。2026年6月時点の内容です。

年金は
2階建て
基礎+厚生
現役世代も
対象に
なりうる
大事なのは
初診日と
納付要件
基礎2級は
年額およそ
84.7万円

2つの障害年金

障害基礎年金(国民年金)
初診日に国民年金に加入していた人(自営業・専業主婦/主夫・学生・無職など)が対象。1級・2級があり、定額。子がいる場合は加算があります。
障害厚生年金(厚生年金)
初診日に会社員・公務員として厚生年金に入っていた人が対象。1級・2級・3級があり、給与に応じた報酬比例。基礎年金に上乗せされる形で、2級以上なら障害基礎年金も合わせて受け取れます。3級より軽い場合の「障害手当金」(一時金)もあります。

受け取るための3つの要件

① 初診日要件:その病気・ケガで初めて医師にかかった日(初診日)に、年金制度に加入していること。
② 保険料納付要件:初診日の前々月までの期間で、保険料を一定以上納めている(または免除されている)こと。直近1年に未納がなければよい特例もあります。
③ 障害の状態:障害認定日(原則、初診日から1年6か月後など)に、定められた障害の程度にあてはまること。
「初診日」がカギになります いつ・どの医療機関で初めて受診したかで、受け取れる年金の種類や納付要件の判定が変わります。古いカルテが必要になることもあるため、思い当たる人は早めに記録を確認しておくと手続きがスムーズです。

金額の目安

障害基礎年金 2級年額 約84.7万円
障害基礎年金 1級(2級の1.25倍)年額 約105.9万円
子がいる場合子の加算が上乗せ

上の金額は2026年度(令和8年度)の目安です。年金額は毎年度改定されます。障害厚生年金は給与に応じた報酬比例で計算されるため、人によって金額が変わります。3級には最低保障額もあります。正確な見込み額は、年金事務所で確認できます。

申請はどこで?

障害基礎年金はお住まいの市区町村または年金事務所、障害厚生年金は年金事務所が窓口です。診断書や、発病から現在までの経過をまとめた書類(病歴・就労状況等申立書)などが必要になります。書類の準備に時間がかかることが多いため、早めに年金事務所へ相談するのがおすすめです。

障害認定日と「事後重症」

障害年金は、原則として「障害認定日」(多くは初診日から1年6か月後)の障害の状態で判定します。ただし、その時点では基準にあてはまらなくても、あとから症状が重くなって基準にあてはまった場合は、その時点で請求できます(事後重症請求)。あきらめずに、状態が変わったタイミングで相談してみてください。

申請に必要なもの

・年金請求書
・医師の診断書(障害の状態を証明するもの)
病歴・就労状況等申立書(発病から現在までの経過を自分でまとめる書類)
・初診日を確認できる書類(受診状況等証明書など)
・本人確認書類、年金手帳や基礎年金番号がわかるもの など
書類の準備に時間がかかることが多いです。とくに古い初診日の証明は早めの着手がおすすめです。

よくある質問

Q. 働きながらでも受け取れる?
受け取れる場合があります。とくに障害厚生年金は、働いていても障害の状態によって対象になることがあります。精神疾患などは、就労の状況も判断材料のひとつになります。

Q. うつ病など精神の病気も対象?
対象になることがあります。うつ病・統合失調症・発達障害なども、日常生活や仕事への支障の程度によって認定される場合があります。

Q. 過去にさかのぼってもらえる?
障害認定日にさかのぼって請求できる場合があります(さかのぼりは原則5年分まで)。条件によるため、年金事務所で確認してください。

Q. 不支給になったら、もう受け取れない?
結果に納得できないときは不服申し立て(審査請求)ができます。また、その後に症状が重くなった場合は、あらためて請求できることもあります。

Q. 老齢年金や他の年金と一緒にもらえる?
原則は「1人1年金」です。ただし65歳以降は、組み合わせによって一部を同時に受け取れる選択肢があります。どれが有利かは年金事務所で確認できます。

※本記事は2026年6月時点の制度にもとづきます。年金額・要件・障害の認定基準は改定されることがあり、個別の事情で判断が変わります。請求の際は、日本年金機構・年金事務所・お住まいの市区町村の最新情報をご確認ください。
(執筆:さちこ)

参考(公式・一次情報)

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